地球環境を救うノイズ対策


あなたの周囲のノイズ(電磁環境)は大丈夫ですか ?


(PDFですので拡大してよく見て下さい)


ノイズトラブルとノイズ対策

ここでは電子/電気機器の誤動作やストップ等の古典的なノイズトラブルについて、筆者の単行本 「マイコン技術者スキルアップ事典」 (CQ出版・1992年)の図と文章を用いて簡単に解説します。10年前のこの本では「マイコンシステム」 となっていますが、現実にはあらゆる電気・電子機器が多数のCPU制御となっている時代ですので、 「全ての電子機器/電気装置」と考えても結構です。10年前といっても、原理と対策の基本部分は まったく変わっていないことに驚かされます。

  • 「ノイズトラブル」= EMC (EMI+イミュニティ)
    電子/電気機器の誤動作、ストップ、リセット、データ化け、混信、等の「ノイズトラブル」というのは、正式には EMC(Electro-Magnetic Compatibility)と言います。 これには図1のような2つの側面があり、システム自身から発生する電磁放射やノイズによって外界に与える 「電磁妨害」(EMI)と、外部からの電磁波・ノイズ等によってシステムが影響されない「耐性」(イミュニティ) の両方について考えなければなりません。


    図1

  • EMCの原因と3要素
    このEMCを、図2のように、影響を与えあう2つのシステムの関係として考えると、 「ノイズを出すもの」「ノイズを伝えるもの」「ノイズを受けるもの」 という3つの要素が全て揃っていないと、問題とはなりません。 ところが、一般的にシステム内部というのは、それ自身がトレードオフを持っています。 たとえば「高い周波数の電磁放射を避けるためにCPUのクロックを大幅に下げる」 「高い周波数の電磁波に影響されないように受信機の感度を下げる」 といった対策は、システムの機能そのものを低下させてしまいます。 これでは何にもなりませんから、対策は「伝えるもの」に向かうのです。


    図2

  • ノイズ伝導経路とノイズ対策の例
    一言でノイズを伝えるもの、といっても複雑です。図3のようにノイズの伝導経路としては、 電磁波を伝える空間伝送路と、直接ノイズの伝播する導体伝送路があります。 空間伝送路については、基本的には出す方も入れない方も、「シールド」という方針がメインです。 導体伝送路には、通信線・信号線のように、本来必要な信号も一緒に乗っているわけですから、 ここからノイズだけを除外するのは大変です。 また、電源ラインも導体伝送路ですが、ここでも電源を断つわけにはいきませんし、 たいてい電源というのは共通にコンセントから取りますから、電気的にはつながっているだけに なかなか面倒です。スイッチング電源のインバータ周波数も、最近ではAM放送用周波数に近く、 どんどん高くなってきています。


    図3

  • マイコン・システムのノイズ対策例
    この視点からマイコン・システムのノイズ対策の具体的な方法をまとめてみると、図4のようになります。 (1)の電磁波ノイズにはシールドを、(2)の信号ケーブルにはフェライト・ビーズを、(3)のACラインには コモンモード・チョークを、などと馴染みの対策部品が揃っているわけです。 各種のEMC対策部品では、ノイズと必要な信号とを区別する、なんらかの電気的性質に着目して、 周波数帯域でのフィルタやビーズとか、電圧レベルでのサージアブソーバとか、コモンモード・チョーク などの部品となっているわけです。


    図4

  • EMC対策はノウハウの展示会
    この他の根本的な対策としては、基板のグランドパターン、パスコン、多層基板、 ケース内の電源・グランドラインの引き回しなど、伝統技術のようなノウハウが いろいろあります。EMC対策というのは、マイコン・システムにおいては「信頼性設計」 とかなり結びついた技術なので、EMC対策が十分になされたシステムは、誤動作対策の面 でも強力です。ハードウェアがただ動くだけでなく、よそに迷惑をかけないシステムは 他からの影響に強い、という経験則も重要です。


    「ノイズ対策」三部作

  • 「図解 新しいノイズ対策」巻末付録「ノイズ関係の情報URL」
    インターネットの時代ですので、ここでは変更が少なくない電話番号などで なく、関連する企業や団体などのインターネット・アドレス(URL)を紹介します。 もちろんURLも頻繁に変更されますが、YAHOOなどのサーチエンジンに企業名 などを入力してサーチすれば、追跡が可能ですので活用してみて下さい。 なお、ノイズ対策部品・ノイズ対策機器のメーカだけでなく、ノイズの計測装置や シミュレーションのツール関連、さらにEMC計測サイトと呼ばれる電磁ノイズの 計測サービス企業も紹介しています。これは、その多くが、一種のコンサルティング ということで、具体的なノイズトラブル対策の手助けをしている、さらにそのノイズ 対策のノウハウが豊富である、という理由で、ここで紹介する意義が大きいためです。 (カッコ内は製品/業務のうち代表的なものです。50音順)
        アドバンスト・テクノロジー(電源解析ソフトウェア)
           https://www.ad-tech.co.jp
        
        EMCオータマ(電磁ノイズ計測サイト)
           https://www.ohtama.co.jp/emcohtama/
        
        EP社(EP2000)
           https://www.ep2000.com
        
        NECトーキン(ノイズ対策部品全般 [旧「トーキン」社])
           https://www.nec-tokin.com
        
        FDK(フェライト関係ノイズ対策部品)
           https://www.fdk.co.jp
        
        エム・ティー・エル・インストゥルメンツ(アイソレータ等のノイズ対策部品)
           https://www.mtl-inst.com
        
        エレナ電子(EMI試験システムなど)
           https://www.elena-e.co.jp
        
        岡谷電機産業(サージ対策など各種ノイズ対策部品)
           https://www.okayaelec.co.jp
        
        音羽電機工業(雷サージ対策装置)
           https://www.otowadenki.co.jp
        
        関西電子工業振興センター(EMC計測サイト)
           https://www.kec.or.jp
        
        菊水電子工業(ノイズ対策部品全般)
           https://www.kikusui.co.jp
        
        北川工業(EMC計測サイト)
           https://www.kitagawa-ind.com
        
        京セラ(ノイズ対策部品全般)
           https://www.kyocera.co.jp
        
        協立電子工業(電磁波ノイズ計測器)
           https://www.kyoritsudenshi.co.jp
        
        光洋産業(電磁シールド材)
           https://www.koyoweb.com
        
        コスモス・コーポレイション(EMC計測)
           https://www.safetyweb.co.jp
        
        コトヴェール社(内外のノイズ対策部品の商社)
           https://www.coteau-vert.jp
        
        サンエー電機(電源ノイズ対策関連)
           https://www.sun-eh.co.jp
        
        サンコーシヤ(雷サージ対策装置)
           https://www.sankosha.co.jp
        
        情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)
           https://www.vcci.or.jp
        
        スミダコーポレーション(コイル、ノイズフィルタ)
           https://www.sumida.com
        
        住友スリーエム(ノイズ対策部品全般)
           https://www.mmm.co.jp/electrical/
        
        星和電機(フェライトコア)
           https://www.seiwa.co.jp
        
        セーレン社(EMIシールド材)
           https://www.seiren.com
        
        双信電機(高周波フィルタ)
           https://www.soshin.co.jp
        
        大同特殊鋼(電磁波吸収材)
           https://www.daido.co.jp
        
        太陽金網(EMIシールド材)
           https://www.twc-net.co.jp
        
        竹内工業(EMIシールド材)
           https://www.tkk-nets.jp
        
        TDK(ノイズ対策部品全般)
           https://www.tdk.co.jp
        
        テクノサイエンスジャパン(EMC自動計測システム)
           https://www.tsjcorp.co.jp
        
        テュフプロダクトサービスジャパン(EMC計測サイト)
           https://www.tuvps.co.jp
        
        テレコムエンジニアリングセンター(EMC計測サイト)
           https://www.telec.or.jp
        
        電研精機研究所(ノイズ対策製品全般)
           https://www.denkenseiki.co.jp
        
        東光(ノイズ対策部品全般)
           https://www.toko.co.jp
        
        東陽テクニカ(EMC計測装置)
           https://www.toyo.co.jp
        
        日本板硝子環境アメニティ(電磁波シールド工事・防音工事)
           https://www.nea-ltd.com
        
        日本ジッパーチュービング(EMIシールド材)
           https://www.ztj.co.jp
        
        日本総合研究所(電磁解析ソフトウェア)
           https://www.jri.co.jp/pro-eng/jmag/
        
        日本品質保証機構(EMC計測サイト)
           https://www.jqa.jp
        
        ノイズ研究所(ノイズ計測器、シミュレータ、ノイズ対策全般)
           https://www.noiseken.com
        
        日立フェライト電子(ノイズ対策部品)
           https://www.hitachi-metals.co.jp
        
        フエニックス・コンタクト(サージ対策部品など)
           https://www.phoenixcontact.co.jp
        
        フォトン(電磁解析ソフトウェア)
           https://www.photon-cae.co.jp
        
        不要電波問題対策協議会
           https://www.arib.or.jp/emcc/
        
        古河機械金属(ノイズフィルタ用コイル)
           https://www.furukawakk.co.jp
        
        MARUWA(高周波フィルタ)
           https://www.maruwacera.co.jp
        
        三菱電機エンジニアリング(EMC計測サイト)
           https://www.mee.co.jp/service/emc/
        
        三菱マテリアル(ノイズ対策製品全般)
           https://www.mmc-adv.co.jp
        
        ミマツコーポレーション(月刊EMC)
           https://www.it-book.co.jp/EMC
        
        村田製作所(ノイズ対策製品全般)
           https://www.murata.co.jp
        
        森宮電機(ノイズ対策製品全般)
           https://www.morimiya.co.jp
        
        リケン(EMC計測サイト)
           https://www.riken.co.jp
        

地球環境問題とノイズ

  • 高効率電源、インバータ電源の普及拡大
    • 1998年省エネ法改正により、家電/OA機器に対して、トップランナー基準方式を導入
    • 対象 : エアコン、テレビ、ビデオ、蛍光灯器具、複写機、電子計算機、磁気ディスク装置、電気冷蔵庫、電気冷凍庫
    • これらは全て「インバータ電源」によって省エネ目標を達成している
    • 「高効率照明等の技術開発に対して支援 」→ さらにインバータ電源の普及拡大

  • 「国民各界各層による更なる地球温暖化防止活動の推進」
    • 省エネ法で定められた特定機器以外の機器に関し、よりエネルギー消費量の小さい製品への積極的な買い替え及び利用
    • 白熱灯を電球形蛍光灯にとりかえる<60%>
    • 電力消費量の小さい電子レンジへの買い換え<30%>
    • 民生用機器に関する情報提供
    • エネルギー効率の高い調理器を利用する<20%>
    • 省エネ型設備の導入(国、都道府県、市町村)上水道施設のモーターのインバータ制御など

  • 電力品質(PQ)の全国的な悪化 → 後述

  • 新しいノイズトラブルの増加、無駄な発熱による地球温暖化の加速 → 後述

  • 省エネの切り札「インバータ電源」等に関するアトランダムなリンク集

  • エコプロダクツ2002(12月5-7日、東京ビッグサイト)

    電力品質(PowerQuality)

  • 電源高周波ノイズについて(出展はこちら)

    IT化の普及した現在では、施設・設備の電子的/電気的なシステム全体について、電源の高周波ノイズは直接的に悪影響をもたらします。なぜなら、IT化された機器では、「1. 表皮効果」およびトランス、モーター、発電機などの磁気コアにおける「2. コア損失」が必然的に影響するからです。この2点については後述します。

    あらゆるIT機器(電子化/情報化された、あらゆる電子電気機器/装置/設備)に搭載されているマイクロプロセッサ(CPU)は、本質的にクリーンな電源を要求します。この種の機器は、完璧に動作するためには歪みのない直流電源電圧を必要とし、AC電源ライン電圧の瞬間的変動(ノッチ[瞬間的低下]やスパイク[瞬間的上昇])や、大電流のON/OFFに伴う電源電圧の変形などに特に敏感です。また、高い周波数領域の電源高調波電流は電子機器同士を接続する信号ケーブルに電圧ノイズを誘起します。それらは電圧波形にゼロクロスを引き起こし(ゼロ点付近でのノイズ振動により多数回のゼロクロスと誤計測される)、システム動作の基準クロックとして電源の60Hz(通常は毎秒120回のゼロクロスがある)という周波数を利用しているマイクロプロセッサや電子システムを誤動作させます。

    電子機器やそれを構成するディジタル電子部品のマニュアルは、機器としても部品単位でも、供給される全ての電源電圧が10パーセント以内の変動であることを(正常動作の必要条件として)要求しています。電源電圧の歪みや変動は機器や部品の性能を低下させるだけでなく、時には危険な結果に至ります。ディジタル電子部品(CPUやLSIなどの半導体)はクリーンな電源を要求しますが、そのためのスイッチング(インバータ)電源装置は電源ラインで反射する高調波電流を発生し、これが電源の歪みを生んでいる、という奇妙な図式なのです。

    この10年間で、コンピュータの情報処理のスピードと転送され蓄積されるデータの総量は驚くほど向上しました。ところがコンピュータが高速になるほど、電源の歪みに対する鋭敏性も増しています。次の10年間にさらにコンピュータは15倍ほど(マルチユーザとワークステーションでは10倍、グラフィックスーパーコンピュータでは5倍ほど)スピードアップすると予想されていますが、これはそれだけ、電源の歪みや汚染に対しての耐性が低下することを意味しています。

  • 表皮効果について(出展はこちら)

    交流(AC)電流の流れる導体の「表皮効果」とは、以下の傾向のことです。導体の自己インダクタンスの作用によって、導体を流れる電流というのは、その導体内部でも外側、つまり「表皮」側に集まる性質があります。これによって導体の実質的な抵抗値は増大し、低電流領域においては導体の温度上昇に寄与します。表皮効果が非常に重要になるのは、たくさんの導体が平行に配置されて大電流バスを構成する場合です。交流電流の周波数が上昇すると、導体を流れる電流密度の不均一さがより増大しますが、これが「表皮効果」と呼ばれる現象です。これは、交差している磁束がある場合には導体の交流的抵抗(リアクタンス)をより増大させる効果があります。この電磁的効果は導体の周辺部よりも中心部でより大きいので、電圧ポテンシャル(電位)は導体の周囲から中心に向かう流れに反発する方向です。その結果、電流はさらに導体の外側(表皮側)を流れるように強制され、導体の有効な面積を減少させます。導体の有効な面積がこのように低下して実質的な抵抗が増大することで、損失が生じます。

  • トランス等のコア損失(図の出展はこちら)

    鉄または鋼のサンプルを交差する磁界によって磁化する実験をしてみると、磁束密度(B)と磁化力(H)との関係は上図のように、磁気強度の値を増加させる時と減少させる時とでは異なったルートを描きます。この現象は熱を生み出し、エネルギー消費となる不可逆過程です。交流電流の1サイクルごとにこの磁束は上図のヒステリシスループを1周することになります。トランス、モーター、発電機などで一般的な磁気コアに着目すると、交流(AC)電流がこの磁気コアの周囲に巻かれた状態で磁界が生成されることで、磁気コアの内部には磁束が発生します。もし交流電流の周波数が60Hzで(波形が純粋なサイン波形で)あれば、磁束密度と磁化力の変化グラフは上図の左側のように、ほとんど1本の線の上を行き来してエネルギーロスはありません。しかし、もし電流が60Hzよりも高い周波数成分を含んでいた場合には、上図の右側のようなヒステリシス特性が発生して、この面積に応じたエネルギーロスが、その周波数の頻度だけ発生することになります。

    うず電流(Eddy Currents) - 導体内部の磁束密度の変化により導体内部に形成され発生する電流ループ。

    うず電流損失 - 磁性体内部では、変化する磁束密度によって電流が発生します。このループ状の電流はあるポイントから別のポイントに電気が自由に流れるのを阻害します。

    最大の効率で作動するトランスやモーターなどの設備は、過熱せず、より少ない電力を使用し、より少ないメンテナンスで済み、より故障の確率は低下し、より長持ちします。表皮効果、コア損失などのロスがあって最大の効率で作動できないトランスやモーターなどの設備は、発熱過熱し、より大きな(無駄な)電力を使用し、より頻繁なメンテナンスを必要とし、より多くの故障を引き起こし、長持ちしません。


    電源のノイズを見てみよう

    いま、電力品質を計測するためのノイズ計測システムの試作をしている ところです。まだ完成していない途中の状況ですが、まったく簡単に 「電源のノイズ」を見ることができますので、経過報告として紹介しましょう。

    1. 計測実験システムの概要

      これ が、いまシステムを開発している私のデスクの風景です。あまり細かいところを 見て突っ込まないで下さい(^_^;)。
      これ が、ノートパソコンを使ったメイン部分です。ノートパソコンを使うことの意味は重要で、 「どこでも簡単に持ち運びできる」「ACアダプタ(ノイズ源)を外して内蔵バッテリで計測できる」 「データをその場でファイルとして記録できる」「オリジナルの計測処理ソフトを開発できる」 「計測データをLANで転送できる」などのメリットがあり、今回、新しいものを買いました。
      これ が、ノートパソコンと接続された計測ハードウェアです。ナショナルインスツルメンツ社の PCMCIAタイプ500KHz/16channelのA/Dカードがノートパソコンのカードスロットに 入り、ごっっつい(^_^;)ケーブルを経て、端子ボックスにつながっています。今回はまだ こういう姿ですが、もっと小型軽量化も計画しています。
      これ が、パソコンの画面です。まだ試作開発中の計測ソフトウェア(LabVIEWというツール を用いて開発中)ですが、既に電源の電圧と電流とをリアルタイムで計測・表示し、 さらに周波数スペクトルも刻々と表示しています。
      これ がパソコンの拡大画面です。左側が電圧、右側が電流、上段が波形、下段がスペクトルです。 ただし、現在の電流プローブの周波数特性はこの帯域をカバーしていないので、右下の グラフだけは意味がありません。(^_^;)
      この ように、まだターミナルボックス(金属製)が重いのですが、ノートパソコンと マジックテープでつないでいるので、片手で簡単に持てます。(^_^)

    2. 何をどう計測するか

      これ は、この計測システムのノートパソコン(富士通)の専用ACアダプタです。 せっかくですので、このアダプタをつないだ電源の状況を計測してみる ことにしました。ノイズ計測システムのAC電源ラインが実はノイズ源で あるかもしれない(^_^;)、という笑えない状況について知ることはとても重要です。
      これ は、この専用ACアダプタの裏側です。記載されているように、この装置は もちろんノイズ規制をクリアして製造出荷されているのですが、実はその 「規制」が現実に追い付いていない、という状況があります。
      これ は、計測ラインをつないでいる部分です。ゴミゴミしていますが(^_^;)、 延長されたテーブルタップに電流セパレータを差し込み、この片側ラインを 取り囲むように電流プローブをつないで、この電流を計測 しています。実際には、この上流に多くの電子機器の電源がつながっている ので、特に電源電圧については、これらの機器からの電源ノイズが最初から 乗っている事に注意しましょう。
      これ がそのアップです。電流セパレータの出力から二股に分かれて、銀色は このAC電源アダプタに行っていて、黒いコードが、実は電源電圧計測用に 自作したプローブです。
      この ように、ここだけ見ると他には何の機器もつながっていないのですが、 実際には上流で並列になっている機器の電圧ノイズが回ってきます。
      これは、今後登場する「あるもの」です(^_^)。

    3. 計測結果の処理は簡単(^_^)

      これ が、小型ノートの画面です。このようなデータをどんどん取って、それを ネットワーク経由でサクサクとまとめることで、データは容易に蓄積できます。
      まず、 この ように画面が見えている状態で、「Print Screen」キー入力により、この 画面データをメモリ内に「コピー」します。そこで、 この ように、Windows標準のペイントツールを起動して、 この ようにメニューから「ペースト」を指定すると、 この ように全画面データが出て来ます。そこで、これを「名前を付けて保存」します。あとは、 この ようにFTPクライアントソフトを起動して、 この ようにサーバを指定してFTPしてやれば、瞬時にいくつでも画像データが転送できます。 あとはいかようにも料理できますね。(^_^)

    4. で、パソコンのACアダプタのノイズは・・・

      で、今回の実験の結果であるこれ をもう一度見てみましょう。
      左側の「電圧」については、コンセントの上流にある他の 機器の電源ノイズも乗っていますが、いずれにしてもなかなか凄い波形になっているのが わかります。この波形から出てくるノイズは、かなり低次の高調波成分となります。
      右側の「電流」については、プローブの周波数帯域外なので下段のスペクトルグラフ に意味がないのですが、少なくとも上段の波形グラフから、スイッチング電源に 特徴的な「瞬間だけ電流を流す」という状態が典型的に現れていることが判りました。 こんな電源ラインが、電子機器に良いことはないのです。前述の 電力品質(PowerQuality) の解説をもう一度、読んでみて下さい。

    新しいノイズ対策の視点

    すいません、この項はまだ出来ていません(^_^;)。詳しくはこの本 に書いていますので、ぜひお読み下さい。

    • コトの本質を図式的に確認しよう

    • 対策のポイントはどこか

    • 解決策の一つの姿(これだけではないが) : EP2000

    • 地球環境を考慮した21世紀型の電力品質改善への提言

    関連リンク集

      1. Power Systems World
      2. Power Quality 製品
      3. EP(Environmental Potentials)社
      4. EPの設置事例(1)
      5. EPの設置事例(2)